保阪正康/『戦艦大和ノ最期』から私たちがいま学ぶべきこと〜その"言霊"を読み解く
2016年08月16日(火)
『戦艦大和ノ最期』から私たちがいま学ぶべきこと〜その"言霊"を読み解く
敗れたがゆえに生まれた文学
保阪正康(ノンフィクション作家)
「生者」と「死者」の言葉
吉田満さんの『戦艦大和ノ最期』について語るに当たり、前提として二、三、まず押さえておきたいことがあります。
一つは、昭和12年(1937)の日中戦争開戦から、昭和20年(1945)の太平洋戦争終結に至るまでで、もっとも多く戦場で亡くなったのはどの世代なのか、ということです。
詳しい統計はありません。私はいろんなかたちの取材で、多くの戦場体験者に話を聞いてきたのですが、大正11年(1922)生まれと大正12年(1923)生まれが戦死者のピークであろうと思います。とくに大正11年生まれが多い。
彼らは昭和17年(1942)、太平洋戦争が始まった直後に、20歳で兵隊検査を受けています。『戦艦大和ノ最期』の著者である吉田満さんは大正12年1月6日の生まれで、多くの大正11年生まれと同じ学年です。
この世代は、戦争で大勢亡くなっていると同時に、もっとも戦争の本質的なことを語っています。戦争末期に没した学徒兵の文章を集めた『きけ、わだつみの声』には、74人分が収録されていますが、そのうち大正11年、12年生まれのものが、半分ぐらいを占めるのではないかと思います。
『きけ、わだつみの声』に、上原良司という慶応大学経済学部の学生の遺稿があります。特攻で死ぬ彼は、出撃前日に書き残した所感のなかで「私は自由主義者である」と言っている。
また、枢軸体制のこのような国家が戦争で勝つことはありえない。残念だけど日本は負けると思う、と明言しています。
一人の自由主義者が、明日死んでいく。その後ろ姿は淋しいけれど、心中満足で一杯である、というようなことも言っている。もちろん、いろんな意味に解釈しないといけませんが。
あるいはフィリピンで亡くなった竹内浩三という詩人がいます。彼は大正10年生まれで、『戦死やあはれ』という詩を遺しています。
戦死やあはれ
兵隊の死ぬるやあはれ
とほい他国で ひょんと死ぬるや
だまって だれもいないところで
ひょんと死ぬるや
ふるさとの風や
こいびとの眼や
ひょんと消ゆるや
国のため
大君のため
死んでしまうや
その心や
この年代で亡くなった人たちが書き遺したものには、生者と死者の区別がない印象があります。生者は死者であり、死者は生者であり……。
上原良司は特攻隊で死んだ。竹内浩三もフィリピンで死んだ。誰々も輸送船が沈められて太平洋に眠っている。誰々の遺言はある、誰々の遺言はない……。
いま、ここで挙げたのは死者の遺した言葉ですが、同時に生者が引き継いだ言葉でもあるのです。生者の言葉と死者の言葉には、この年代に関してはほとんど壁がなく、回路ができていると思うのです。
私が最初に『戦艦大和ノ最期』を読んだのは高校時代です。こんなにリズムを持った文章で、壮大な叙事詩が歌いあげられていることに感じ入り、大正12年生まれの人が、歴史に位置づけられてしまった宿命を感じました。
戦争を知るということ
冒頭で申しあげた前提の二つ目は、戦争を知るとはどういうことか、もう一度考えるということです。
戦争とは政策の失敗だ、と私たちは簡単に言います。たしかに軍事や政治の指導者の失敗ではあるのですが、その時代に巡りあわされて、兵隊という立場に置かれてしまった人たちの声を汲み取る必要がある。
手紙などの“語り”を遺して死んだ人もいれば、語らずに、あるいは語れずに死んだ人も無数にいるわけです。戦争を知るということは、戦争のメカニズムを知るということだけではなく、戦争という時代に巡りあわせた人たちが発した言葉と、言葉を発せずに22歳や23歳で死んだ人たちの言葉を、汲み取る力があるかどうかだと、私は思います。
なぜ20歳そこそこの青年が、鉄砲を担いで中国に行って、あるいはニューギニアに行って、フィリピンに行って、戦争をしたのか。彼らは何を思っていたのか。彼らを戦場に行かせた指導者たちは、なにを要求したのか……。
メカニズムと感情、時代の空気をきちんと伝えないと、私たちはほんとうに戦争を語ったということにはならないと思うのです。
私は、日本だけではなくて、アメリカやイギリスやオランダや中国やソ連など、いろんな国の戦場体験者に話を聞いてきました。そういう体験を通して、戦争を語るということはどういうことなのか、私なりに理解したのです。
あたりまえの常識的な感覚で、昭和10年代の日本の戦争指導が誤りだったことを指摘します。三点あります。
一つ目、軍事が政治をコントロールしたということ。
第二次世界大戦時、そういう国は日本以外にどこにもなかった。ソ連のスターリンやドイツのヒトラーは、ひどい指導をしました。ですが、軍事は政治がコントロールするというのが常識だった。
第一次世界大戦のヨーロッパでは、あらゆる新兵器が用いられ、1000万人以上の兵士が死んだ。軍人は放っておくと最後まで戦争をするから、政治家がそれをコントロールしなきゃいけない、というのが連合国、枢軸国側とも共通認識としてあったわけです。それが日本では逆転していた。軍事が政治をコントロールしたのです。
二つ目、日本は特攻や玉砕という、「十死零生」の作戦を用いました。
100人の兵隊がいれば100人みんな死ぬ。そういった作戦を遂行したのです。こんな作戦をおこなった国は、日本以外にどこにもありません。
これは20世紀の国家としては恥ずかしいことです。こういう戦争をおこなった責任というのは、政治や思想の問題ではなくて、文化への挑戦であるという実感を、私たちは持たなければいけないと思います。
三つ目は、国際条約を無視したことです。
昭和4年(1929)に、捕虜の待遇改善に関するジュネーブ条約が締結され、日本も署名をしました。しかし批准はしなかった。
昭和16年12月に太平洋戦争が始まり、アメリカは中立国のスイスを通じて、ジュネーブ条約の遵守について照会しました。
そのとき、日本の軍事指導者はどういう答えを返したか。
われわれの国はこの条約を守ることによって、なんのメリットもない。つまり日本兵は「戦陣訓」(昭和16年1月示達)にあるとおり、捕虜になる前に玉砕してしまうから、捕虜の待遇を改善されても、恩恵を受ける者はいない。しかし私たちは、アメリカ軍の捕虜は守ってあげよう、ジュネーブ条約を守ってあげようと、まさにとんちんかんな回答をします。
こういった国際条規の基本的な理解ができてなかったということは、恥ずべきことです。
この三点は、やはりきちんと押さておかなければなりません。
軍事指導者の人間観
戦争とは「人間に値段がつく」ことです。たとえば特攻隊で亡くなった兵士は、陸海軍合わせて3900人ぐらいいます。その7〜8割は学徒兵や少年飛行兵です。なぜ彼らが最前線に行ったのでしょうか。
私は昭和50年代に、軍事指導者を訪ね歩いて聞きました。「どうして学徒兵や少年兵が特攻隊で出撃したのか? 海軍兵学校出も陸軍士官学校出もいるじゃないか? 専門にパイロットの養成を受けたエリートがいるじゃないか?」と。
もちろん誰も答えません。しかしある“親切”な軍事指導者が、「どうして海兵出や陸士出が、そういう作戦に携わると思うか。国は彼らにいくら金をかけていると思うのか」と、答えてくれたのです。
私が「では、学徒兵や少年兵には、金をかけていないからいいのですか」と問いなおすと、「それはしかたないだろう」と言う。人間に値段がついて序列化される。イヤだとか悪いとかではなく、これが戦争の宿命なのです。
もう一例を挙げれば、昭和20年8月6日、広島に原爆が落とされました。翌日、広島近郊の旧制中学、高等女学校の学生は、全員広島に入って死体の処理をしなさいと言われた。当然、第二次被曝が起きます。
私は先ほどの軍事指導者に「広島からそう離れていない呉には、海軍兵学校の元気な学生が4000人もいたのに、なぜ彼らが広島に行かなかったのですか」と聞く。
すると彼は、「そりゃ君、彼らはエリートだよ。そんなことで殺すわけにはいかないだろう」と答えたのです。
私たちの国の戦争のなかに潜んでいる、そういった基本的な考えかたを、まずきちんと知る必要があります。
乗組員三千何百人がもつドラマ
これまで話してきたようなことを踏まえたうえで『戦艦大和ノ最期』を読むと、私がこれまで申しあげた問題にたいする答えが、ずいぶん書かれています。
もちろん吉田満さんは、答える意図で書いたのではなく、現実を書いているわけですが、書かれた現実は、すべて問題への答えになっています。
吉田さんは一人ひとりの学徒兵、海軍兵学校出の将校、下士官や水兵、いろんな人物像を書き残しています。それを私が言った図式にあてはめると、みごとに説明がつきます。
いくつかの感動的な話を、本書のなかで吉田さんは描写しています。たとえば14ページから16ページにかけて、中谷少尉の話が出てきます。彼は日系アメリカ人二世なのですが、ある夜、ハンモックで嗚咽している。吉田さんがどうしたのかと聞くと、一葉の紙片を差し出す。
中谷少尉は慶応大学留学中に、学徒兵として召集されるのですが、二人の弟はアメリカ軍に入って戦っている。
兄弟が敵味方に分かれて戦っている状況のなか、中谷少尉はアメリカにいる母親から、中立国のスイスを通じて、ようやく届いた手紙を持っている。
手紙には「お元気ですか 私たちも元気で過してゐます ただ職務にベストを尽して下さい そして、一しよに、平和の日を祈りませう」と、書かれてある。その万感籠められた、簡潔な手紙を読んで泣いているのです。そして吉田さんも「言葉モナク」ハンモックに上るのです。
吉田さんは、戦艦大和の乗組員三千何百人の、一つひとつのドラマを、可能な限り拾っている。そのドラマをトータルで俯瞰していくと、私がさっき言った問題意識に全部くくられていくと思います。
では、そういった話のなかに、何が見えるのでしょうか。
相容れない死生観
本書の一つの山場とも言える、海軍兵学校出身者と学徒兵の間で起きた、殴りあいに発展した激論。この議論は、46ページから48ページにかけて書かれています。
この議論の本質は、死ということにどんな理由、意味付けがあるのか、ということです。
学徒兵は、単に天皇陛下の命令で死んでいくという「神話」のなかには入りたくない。もっとなにか、自分たちには死んでいく「理由」や「大義」があると考える。そういうものをもっと知りたいし、もっと意味づけをしたいし、もっと考えたいと思う。
しかし軍事教育一本槍できた海軍兵学校出の士官たちは、そんな「理由」や「大義」は必要ないと考える。「国ノタメ、君ノタメニ死ヌ ソレデイイジャナイカ ソレ以上ニ何ガ必要ナノダ」、「天皇陛下万歳ト死ネテ、ソレデ嬉シクハナイノカ」と、反論する。
私はここに本質的な問題が表れていると思います。永久の問いかけが発せられていると言ってもいい。
戦前・戦中の海軍兵学校には、優秀でなければ入れません。しかし基本的に彼らの死生観は、天皇陛下の命令のもとで死んでいくということ以外にない。これが、日本の軍事学なのです。
しかし学徒兵たちは違う。天皇のために死ぬことは否定しないが、その他になにかが必要だと。
戦艦大和の乗組員以外の、学徒兵の遺文などからも推し量れば、彼らは死んでいくために、なにかもう一つ理由づけを必要としていた。たとえば母や家族を救うとか、あるいは抑圧されている東洋の人たちを救うとか、自分の生命が代置されるなにかが必要だと。その意味付けがほしいということですね。これが旧制中学→旧制高校(高等専門学校)→大学へと進む一般の教育です。
同じ世代で、両者とも優秀なのでしょうが、けっして同質のかたちで、死というものを共有しているわけではない。だから、どちらが正しいか、議論が昂じて殴りあうのです。
合わせ鏡の向こう側
その場面を読み、私たちが図式化することは簡単です。「一般社会の知性と、軍隊という特殊社会の単純さとの対立からくる暴力」などと。
しかし、本質はそういう話ではないと思います。
たとえば吉田満さんが海軍兵学校に行っていたら、そちら側の論に立つはずです。帝国大学に行っていたから、こちら側の論に立つのです。立場の境目などというものは偶然です。だから彼らは殴りあうのですね。自分を見ているわけです。
そこを読みぬくと、この吉田さんの書いている「遂ニハ鉄拳ノ雨、乱闘ノ修羅場トナル」というのは、ある意味で殴りあいながら悲しい思いをしていることが分かります。自分を見ているのだとわかります。
戦場でもっとも愛するのは敵、とよく言われます。敵も自分と同じような立場で、同じような恐怖心を抱き、戦場に出てきて、そして撃ちあい殺しあうわけですね。
ですから本当は、敵味方で兵士の心は通じあっている。
しかし国家と国家が衝突したとき、彼らは命をお互いにぶつけあう体験をしなくてはならない。一方で、たとえば捕虜になった瞬間、彼らは親友のように語りあったというケースがいくつもあります。
ある状況のなかで自分はこちら側にいる。しかしそちら側にいる人間というものも自分なのだということを想像することができる。戦争というのはそういう深遠なものを背負っています。自分は相手のなかに自分を見、相手もまた自分のなかに相手を見ているのです。
戦場で戦っている兵士たちが、さまざまな相のなかに自分を幾重にも見るのだということが、『戦艦大和ノ最期』を読むとよくわかります。溺れる人がいる。船が沈められますからね。悲しそうな下士官の水兵の目がある。それも吉田さんなのですね。吉田さんはいろんなところに出てきて、見て書いているのです。
敗れたがゆえの立脚点とは
私たちの国は太平洋戦争でひどいことをしました。負けて、みじめな思いもしました。
しかしこのことは重要なことで、負けたがゆえに私たちの国の文化の総点検を、人生観も死生観も含めて問いなおしができたのです。
その問いなおしをするための教化本、教育本というのが、大正11年生まれ、大正12年生まれの将兵による戦争文学に多いのです。20代前半の清新な感覚で書かれた文章のなかに、多くの示唆が入っている。
吉田満さんの文章はその集積庫であり、最大のものが先に紹介した殴りあいの部分に前後した臼淵磐大尉の言葉です。
「進歩ノナイ者ハ決シテ勝タナイ 負ケテ目ザメルコトガ最上ノ道ダ
日本ハ進歩トイウコトヲ軽ンジ過ギタ 私的ナ潔癖ヤ徳義ニコダワッテ、本当ノ進歩ヲ忘レテイタ 敗レテ目覚メル、ソレ以外ニドウシテ日本ガ救ワレルカ 今目覚メズシテイツ救ワレルカ 俺タチハソノ先導ニナルノダ 日本ノ新生ニサキガケテ散ル マサニ本望ジャナイカ」
この言葉についてはいろんなところで、いろんなかたちの語られかたをしていますので、読んだ人はいろいろ思うこともあるでしょう。
しかし、もし日本が戦争に勝っていたら、こういう言葉は遺りません。こんなことを書いたら、袋叩きに遭います。戦争に勝つということは、そういうことなのです。
私たちは戦争に負けることによって、大きな文化の再点検、この国の歴史の総ざらい、そういうことができたのです。総点検をできるかどうかは、戦争文学を読む私たちの姿勢に委ねられています。
私は、『戦艦大和ノ最期』を読むといまでも涙が出ます。特攻隊で逝った人たちの文章を読んでもそうです。しかし、涙で終わらせていいのかということですね。
彼らは一身を賭しました。戦争のための要員として生まれてきたのではないかと言いたくなるくらい、戦争に振りまわされて生き、死んでいった人たちです。
日本が敗戦国になったからこそ、彼らは貴重な証言を後世に遺した。
そのことを、『戦艦大和ノ最期』をはじめとする戦争文学から読み取れるかどうかというのは、現代に生きるわれわれ自身に課せられた分析や共感の能力と、歴史的な主観の問題だと思います。
1939(昭和14)年、札幌市生まれ。同志社大学文学部社会学科卒業。「昭和史を語り継ぐ会」主宰。昭和史の実証的研究のために、これまで延べ4000人に聞き書き調査を行い、独自の執筆活動を続けている。2004年、個人誌『昭和史講座』刊行の功績で第25回菊池寛賞受賞。主な著書に、『東條英機と天皇の時代』(ちくま文庫)、『瀬島龍三-参謀の昭和史』(文春文庫)、『昭和史七つの謎』(講談社文庫)、『昭和陸軍の研究』(上下、朝日文庫)、『あの戦争は何だったのか』(新潮選書)などがある。近刊は『歴史なき「歴史観」』(河出書房新社)。
リテラ より転載・・・防衛相・稲田朋美の軍国主義丸出し発言
防衛相に抜擢された稲田朋美の軍国主義丸出し発言集!「祖国のために命を捧げろ」「後に続くと靖国に誓え」
2016.08.02
稲田朋美公式サイトより
小池百合子の都知事就任につづいて、悪夢のような人事が決定した。明日3日に行われる内閣改造で、稲田朋美・現自民党政調会長の防衛相起用が確実となった件だ。稲田氏といえば、本サイトでも繰り返しお伝えしているように、自民党きっての極右議員。しかも、“命を捨てて国を守れ”と繰り返し口にしてきた人物だ。
「国民の一人ひとり、みなさん方一人ひとりが、自分の国は自分で守る。そして自分の国を守るためには、血を流す覚悟をしなければならないのです!」(講演会での発言)
「靖国神社というのは不戦の誓いをするところではなくて、『祖国に何かあれば後に続きます』と誓うところでないといけないんです」(「WiLL」2006年9月号/ワック)
「祖国のために命を捧げても、尊敬も感謝もされない国にモラルもないし、安全保障もあるわけがない。そんな国をこれから誰が命を懸けて守るんですか」(「致知」2012年7月号/致知出版社)また、稲田氏は06年9月4日付の産経新聞で、『国家の品格』(新潮新書)で知られる藤原正彦氏の「真のエリートが1万人いれば日本は救われる」という主張に同意を示しながら、こんなことを訴えている。
〈真のエリートの条件は2つあって、ひとつは芸術や文学など幅広い教養を身に付けて大局観で物事を判断することができる。もうひとつは、いざというときに祖国のために命をささげる覚悟があることと言っている。そういう真のエリートを育てる教育をしなければならない〉
靖国に行って人殺しの戦争に参加することを誓うべきと語り、さらに国のために命を捧げるのが「真のエリート」だと言い切る──。こんな考えの持ち主が防衛相として自衛隊を統督すれば、隊員に徒死させることも厭わないだろう。
まさに、いちばん防衛省のトップにさせてはいけない危険人物がその座に就くことになったわけだが、稲田氏が恐ろしいのは“徴兵”にも前のめりである点だ。
たとえば、稲田氏は「正論」(産経新聞社)2011年3月号で元空将の佐藤守氏と対談しているのだが、そのなかで佐藤氏が「日本独自の核保有を、単なる議論や精神論ではなく国家戦略として検討すべき」と主張。すると稲田氏は徴兵制にも高い関心を示し、佐藤氏が現状では必要ないと言っているにもかかわらず、こう重ねたのだ。
「教育体験のような形で、若者全員に一度は自衛隊に触れてもらう制度はどうですか」
「「草食系」といわれる今の男子たちも背筋がビシッとするかもしれませんね」教育体験として自衛隊に入隊させる制度などというのは、徴兵のための第一歩というべきもの。しかも、昨年も「女性自身」(光文社)15年11月10日号のインタビューでこう述べている。
「でも、たとえば自衛隊に一時期、体験入学するとか、農業とか、そういう体験をすることはすごく重要だと思います」
「(自衛隊体験入学は)まあ、男子も女子もですね」現在、防衛省は安保法制の影響で自衛隊への応募数が減少していることから、入隊を前提にした奨学金制度を検討するなど「経済的徴兵制」に本格的に乗り出そうとしている。そんななか、一貫して「自衛隊体験入学制度」を主張してきた稲田氏がトップに立てば、さらに“隠れ徴兵制”の流れが強化・加速することは間違いない。
しかも、憲法改正については、稲田氏は安倍首相以上に危険な発言を繰り返してきた。たとえば、現行憲法を〈どこの世界に自国を自分で守らないと宣言する国があるでしょうか〉と批判し、〈前文で書かれるべきは、日本という国が神話の時代から連綿と連なる歴史を保持し、四海に囲まれた自然豊かな風土を持つ日本が、どのような国を目指すべきなのかという理想が語られるべきです〉(渡部昇一監修『中国が攻めてくる!日本は憲法で滅ぶ』総和社)と述べている。これは、改憲をめざす極右団体「日本会議」が、〈前文には、建国以来2千年の歴史をもつ、我が国の美しい伝統・文化を謳いあげましょう〉(憲法啓発チラシより)と訴えていることと一致する主張だ。
実際、稲田氏は、日本会議関連の講演会にも登壇。さらには、両親とも宗教団体「生長の家」の創始者・谷口雅春氏の思想の影響を受けていると講演で語っている。本サイトでも既報の通り、日本会議は元・生長の家信者が中心を担っており、そういう意味でも稲田氏の考えは、日本会議の思想と極めて親和性が高いといえる。
現に、先月発売された『日本会議の正体』(平凡社新書)では、著者であるジャーナリスト・青木理氏のインタビューに稲田氏が応じ、「私は生長の家の信者ではありません」と話す一方で、「谷口雅春さんが書いた『生命の実相』の〈生活編〉にある〈背水の陣を布け〉という文章にすごく感動して、司法試験を受ける時などにコピーして持っていったほどだったんです」と語っている。
さらに、稲田氏は「結果的に安倍総理の思想信条と、日本会議が進めようと訴えられている政策と、一致しているところが多いとは思います」と明言。青木氏が稲田氏のことを「日本会議が相当期待している存在ですね」と尋ねると、このように述べている。
「期待されているかは分かりませんが、そういう意味では(政策などの)方向性は一緒だと(日本会議側には)思われているでしょう」
青木氏はこうした稲田氏の発言を〈党の政策を立案する政調会長という立場上、必死でオブラートに包んだ物言いに終始したのも間違いない〉と記している。しかし、そのように“本音”を隠しても、稲田氏は日本会議的な草の根運動に近いかたちで極右思想を培ってきた“本気”の人物であることはたしかだ。
前述したように谷口雅春氏に影響を受けていたという稲田氏の実父は、現在、日本最大級の極右活動団体「頑張れ日本!全国行動委員会」の京都府支部相談役を務めているが、稲田氏は過去に自身の“目覚め”について、こう語っている。
「(子育て中に)東京裁判に関する文献を読んだり、主人の取っていた『産経新聞』や雑誌『正論』に目を通していくうち、東京裁判が裁判と呼ぶに値しないことがはっきりしてきて、愕然としたんですね」
そして稲田氏は、「正論」の読者欄に投稿したり、「新しい歴史教科書をつくる会」の創設者・藤岡信勝氏が主宰する歴史修正主義団体「自由主義史観研究会」に入会するように。それがきっかけで「百人斬り裁判」に参加することとなった稲田氏は、自民党の若手議員の会で講師を務めたところ、安倍晋三本人から「次の選挙があったら出てもらったらどうだろうか」と声がかかった。ちなみにこのとき稲田氏は、出馬するべきかどうかを、日本会議の現副会長である小堀桂一郎氏に相談したという。
本人も「私は産経新聞がなかったらたぶん政治家になっていなかった」と断言しているように、「ネットde真実」ならぬ「産経メディアde真実」というネット右翼と変わらない出発点から、あれよあれよと将来の首相候補まで登り詰めた稲田氏。だが、ネット右翼と同様、稲田氏は、産経メディアで学んだ歴史修正主義や日本会議的な復古主義を身につけると同時に、排外主義を振りかざすヘイト団体とも距離を縮めてきた。
事実、今年3月11日にヘイト市民団体「在特会」(在日特権を許さない市民の会)と稲田氏の“蜜月”を報じた「サンデー毎日」(毎日新聞出版)を名誉毀損で訴えた裁判で、稲田氏側が全面敗訴。司法にヘイト勢力との親密ぶりを「真実」と認定されたばかりだ。
この敗訴の問題ひとつ取っても大臣としての資質自体に疑問があるが、しかし、こうした極右思想と実行力の持ち主だからこそ、安倍首相は稲田氏を政治家に引っ張り上げ、自分のあとを担う首相候補として目をかけ、可愛がりつづけているのだ。つまり、稲田氏の防衛相起用は、今後、集団的自衛権行使に踏み切って中国や北朝鮮と軍事的に対峙し、中東で戦闘行為に参加したいという安倍首相の狙いがあるのだろう。
だが、繰り返すが、「祖国のために命を捧げろ」などと公言する稲田氏が防衛相に就くことは、まさに戦前回帰以外の何物でもない。極右の防衛大臣という恐怖の人事を生み出してしまった安倍政権は、一体どこまで暴走しつづけていくのだろうか。
(編集部)
憲法をわかりやすくhttp://consti.web.fc2.com/index.htmlより転載
三、立憲主義と現代国家-法の支配-
1 近代立憲主義から現代立憲主義へ |
時代は流れて1789年、フランス革命が起きてフランス人権宣言がされました。市民革命ともいいます。
ここで近代的な立憲主義、つまり近代立憲主義が誕生しました。
近代立憲主義とは個人の自由・権利を守るために憲法で権力者を拘束する、という考え方です。
しかし、この近代立憲主義には欠点がありました。
個人が自由を獲得し自由に競争できる自由資本主義の時代になったまでは良かったです。
しかし、産業革命も影響して、資本家は資金をつぎ込んで富を獲得し、そうでない者は労働力を提供することとなります。
すると貧富の差ができてしまいました。富める者はさらに富み、貧しい者はさらに貧しくなり・・・、
という具合に近代立憲主義の欠点が浮き彫りになってきます。
そこで20世紀になって誕生するのが現代立憲主義です。
現代立憲主義とは近代立憲主義の欠点である人々の経済的格差を是正するため、人権に社会権を加えたものです。
社会権とは労働基本権や生存権などのことです。労働基本権とは使用者(資本家)に対して立場の弱い労働者の権利を保障するものです。
生存権とは人間として最低限度の生活をする権利を保障するものです。
こうして現代立憲主義は格差の生じた社会で経済的弱者の自由を図っています。
2 「法の支配」と「法治国家」 |
立憲主義と同じく私たちの生活の基本となっている憲法の重要な点が法の支配です。
法の支配とは国家は人が支配して治めるのではなく、正しい法によって支配され治められるべきである、という考え方です。
法とは憲法のことです。
日本国憲法も法の支配の考え方を採用しています。
法の支配の考え方を採用している根拠となっている条文を紹介します。(97条、98条、31条、81条)
憲法は基本的人権の尊重を目的としている。
憲法は最高法規制性を有している。
憲法は適正手続の保障をしている。
憲法は裁判所の役割を重視している。
法の支配とは異なる法治主義という考え方もあります。
法の支配とは国家は人が支配して治めるのではなく、正しい法によって支配され治められるべきだ、という考え方でした。
法治主義も同じく、法によって支配され治められるべきだ、という考え方です。
しかし、法治主義は法律の内容の適正さは要求されません。たとえどんな悪法であろうと、法律なら従わなくてはならなかったのです。
立憲主義をわかりやすく解説
立憲主義をわかりやすく言うと、憲法どおりに権力を使う主義 ということ。
日常で行使されている政治権力などが、ちゃんと、
憲法に基づいて行われているものなのか を問うのが立憲主義のスタンス。
要するに、「国家権力の正統性は憲法にある」というのが立憲主義の基本的な考え方。
・つまりは憲法次第で・・・
立憲主義は、国家権力が憲法どおりに行使されているならばOKという
考え方を持っている。
それは、裏を返せば、「憲法どおりなら、何やってもOK」という
極端な言い方もできる。
基本的に国の憲法は、正義と善性に基づいて作られている。
少なくとも日本国憲法は、そういう思想を元に作られている。
そういう場合は、立憲主義はとても良い方向に働く。
しかし、某国のように、憲法そのものに独裁的で独断的な
思想と方向性があるならば、立憲主義は途端に危険な方向へと
国を傾かせていく。
まあ、そういう国の場合は、立憲主義などとは呼ばれないが。
・憲法の解釈に落とし穴
憲法が正義と善性に基づいて作られている場合は、
立憲主義は善い方向へ働くが、一つ、大きな落とし穴がある。
それは憲法の解釈。
憲法の解釈次第によっては、国家権力があらぬ方向へと向くことも
十分にあり得る。
2015年に日本の国会で可決された集団的自衛権の行使は、
まさに憲法の解釈を若干変えたことによって実現したもの。
アメリカおよび世界の安全事情を考えると、
日本も憲法9条の戦争放棄のスタンスを維持したままでは、
日米安保条約をいつ切られてもおかしくない状態になっていたのかもしれませんね。
「同盟国がやられてるんだから、お前も助けに来い。」
という、人間同士ならば理解できる話も、国同士の話となると事情が変わってくる。
今の日本は、憲法9条の戦争放棄が足かせとなっていて集団的自衛権を行使できない。
となると、憲法改正が必要になってくるが、日本の世論がそれを許さない。
そこで出た案が、憲法解釈を変えようというもの。
世論と野党からバッシングと妨害を受けながらも、強行採決によって
憲法解釈が変えられ、ついに集団的自衛権の行使法案が可決した。
この件に関しては、合憲ではなく違憲なのではないかとも思える。
いくら憲法が正義と善性に基づいて作られたとしても、
その解釈が変えられれば、
国の在り方まで大きく変わってしまう可能性がある。
iRONNA編集部より転載・・・「障害者を抹殺せよ」の衝撃
「障害者を抹殺せよ」の衝撃
「私は障害者470人を抹殺することができる」。相模原市の障害者施設で入所者19人を殺害したとして逮捕された植松聖容疑者は、常軌を逸した身勝手な誇大妄想で尊い人命を次々に奪った。凄惨な事件の背景にあるのは、障害者に対する偏見と差別。事件が与えた衝撃を私たちはどう受け止めるべきか。
この手紙を手にとって頂き本当にありがとうございます。私は障害者総勢470名を抹殺することができます。常軌を逸する発言であることは重々理解しております。しかし、保護者の疲れきった表情、施設で働いている職員の生気の欠けた瞳、日本国と世界の為と思い、居ても立っても居られずに本日行動に移した次第であります。理由は世界経済の活性化、本格的な第三次世界大戦を未然に防ぐことができるかもしれないと考えたからです。私の目標は重複障害者の方が家庭内での生活、及び社会的活動が極めて困難な場合、保護者の同意を得て安楽死できる世界です。重複障害者に対する命のあり方は未だに答えが見つかっていない所だと考えました。障害者は不幸を作ることしかできません。今こそ革命を行い、全人類の為に必要不可欠である辛い決断をする時だと考えます。日本国が大きな第一歩を踏み出すのです。私が人類の為にできることを真剣に考えた答えでございます。文責 植松 聖作戦内容
職員の少ない夜勤に決行致します。重複障害者が多く在籍している2つの園を標的とします。見守り職員は結束バンドで見動き、外部との連絡をとれなくします。職員は絶体に傷つけず、速やかに作戦を実行します。2つの園260名を抹殺した後は自首します。
作戦を実行するに私からはいくつかのご要望がございます。逮捕後の監禁は最長で2年までとし、その後は自由な人生を送らせて下さい。心神喪失による無罪。新しい名前(伊黒崇)本籍、運転免許証等の生活に必要な書類。美容整形による一般社会への擬態。金銭的支援5億円。
これらを確約して頂ければと考えております。
ご決断頂ければ、いつでも作戦を実行致します。日本国と世界平和の為に、何卒よろしくお願い致します。
想像を絶する激務の中大変恐縮ではございますが、安倍晋三様にご相談頂けることを切に願っております。植松聖(住所、電話番号=略)かながわ共同会職員
愛国、右翼思想の行き着く先
あまりに論外で理不尽だが、この手紙の内容は、記録されなければならないだろう。相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」の19人死亡するなどした事件で、殺人未遂容疑などで逮捕された植松聖容疑者(26)が、大島理森衆院議長に渡そうとしていた手紙の内容は、安倍首相の進める愛国心や右翼思想が、時に、過激な宗教と同様の現象を引き起こし、テロや暴力的に暴発する可能性を示している、と思う。植松容疑者の行った今回の大量殺傷事件は、単なる殺人事件というよりも、その動機だけ見れば、ローンウルフテロの色彩が濃厚であり、だからこそ大量殺りく事件が敢行されたともいえる。世界を見れば、昨今のISやISに触発されて引き起こされたテロ事件や、EUや米国の、右翼思想に触発されたテロ事件との親和性すら感じさせる。愛国心や右翼思想の行き着く先は、米国大統領候補のトランプの思想を見るまでもなく、そもそも排外主義や排除の論理と結びつきやすく、その過熱化は危険である。現にナチス政権は、このような過程でこそ、成立し得た。安倍首相や、愛国心や右翼思想を論じる人たちは、真に日本を愛するなら、その思想の行き着く先が、テロや暴力容認の危険思想にも通ずる危険性があることを十分に自戒すべきである。そうでないと、今のままリミッターなく、愛国心や右翼思想が語られると、論者や識者がたとえ暴力容認ということではなくても、欧米にみられるように、第2、第3の今回のような「テロ」が誘発される可能性がある。(弁護士、紀藤正樹ブログ2016.07.27)
つぶやき館より転載・・・21世紀の日本にナチス「安楽死」プログラムを蘇らせた日本の右傾化
21世紀の日本にナチス「安楽死」プログラムを蘇らせた日本の右傾化
2016/07/28 23:24
「犯罪とは社会を写す鏡」とは陳腐な言葉であるにせよ、津久井やまゆり園の大量殺人事件で容疑者が明確にナチスの優生思想、安楽死プログラムの思想を意識しての犯行であることが明らかになりつつある。 政治状況が日本会議という極右団体と政権、さらに自民党との一体化が顕著になり、「ナチスの手法に学べ」という麻生太郎元総理の発言、実際、憲法を無効化する閣議決定、さらに緊急事態条項の改憲という、まさにヴァイマール憲法の悪夢ともいうべき状況が到来しようとしている「ナチ流ファシズムの流れ」が日本で加速している。 根底にはあまりに露骨なまでの「ナチスの手法を真似る」政権与党がある。 T4計画ではないが、ナチスは幼児を容赦なく「科学実験」の犠牲にした。「ナチスの手法を真似る」など言語道断であろう。
実際、この1941年9月はユダヤ人政策転換の重要な時期であり、アウシュヴィッツ強制収容所では初めてチクロンBによる殺害の実験が始まり、また貨物自動車の密封された車体に排気ガスを導入し、一酸化炭素での殺害装置がT4の成果を受けて製造された。
なおT4計画自体は、すぐ再開され、ユダヤ人などの大量虐殺に同化して「この世に無用なもの、アーリア民族には不要なもの」として1945年まで抹殺され続けたのである。 |
つぶやき館より転載
2016/07/30 13:27
日本会議直系の小池百合子都知事という最悪は既定事実 つぶやき館/ウェブリブログ
先日、日本会議の中でも重要なテーマ別団体の「新しい教科書を作る会」が「東京都知事選挙で小池百合子候補を支持します」とそのサイトで声明を発表した。 日本会議の中のテーマ別団体の中でも「新しい教科書を作る会」は非常に重要な存在であり、日本会議の小池百合子支持は明確である。 日本会議の戦略である地方自治体から国政へ、という方法からしても東京都知事を日本会議国会議員懇談会副会長だった小池百合子にしておくことはこの上ない意味があるのである。 まして東京都の公立学校での教科書選択にはさらに右翼的教科書が採択されることは確実な情勢となった。日本会議直系というなら石原慎太郎も日本会議代表委員でより以上、直系だがもう「過去の人」というわけであろう。 いずれにしても日本会議支配、・・・地方自治体から国政、政権まで、まさに着々と侵攻しているといえる。東京都の公立学校は、君が代、日の丸などで締め付けが全国的にも厳しいが、今度は小学校も朝礼の跡、全員、君が代斉唱になりかねない。 大阪で生じている日本会議系の教科書が採択される可能性も高い。数年前、在特会後援の演説会にも出ていた小池百合子である。民族差別感情の高まりを支持に結び付けている以上は、民族の融和は不可能であろう。
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simatyan2 のブログより転載 相模原の障害者殺人の真相
ameblo.jpburogu
「相模原19人殺し」は安倍晋三一味が原因だった!?
第一報で初めてこの事件を知ったとき、またショックドクトリンが
発動されたのか、と正直そう思っていました。
「ポケモンGO」騒動に続いて今度は血なまぐさい猟奇事件と・・・。
しかし、ことはそう単純ではなかったようです。
下の衆議院議長宛の手紙を見れば、容疑者がどういう立ち位置に
いるかがわかります。
http://www.fastpic.jp/images.php?file=2999852260.png
http://www.fastpic.jp/images.php?file=1356037735.png
http://www.fastpic.jp/images.php?file=2626358328.png
http://www.fastpic.jp/images.php?file=0304801527.png
衆議院議長 大島理森様
この手紙をとって頂き本当にありがとうございます。
私は障害者総勢470名を抹殺することができます。
常軌を逸する発言であることは重々理解しております。
しかし、保護者の疲れきった表情、施設で働いている
職員の生気を欠いた瞳、日本国と世界の為と思い、
居ても立っても居られずに
本日行動に移した次第であります。
理由は世界経済の活性化、本格的な第三次世界大戦
を未然に防ぐことができるかもしれないと考えたからです。
障害者は人間としてではなく、動物として生活を過ごして
おります。
車イスに一生縛られている気の毒な利用者も多く存在し、
保護者が絶縁状態にあることも珍しくありません。
私の目標は重複障害者の方が家庭内での生活、及び
社会的活動が極めて困難な場合、
保護者の同意を得て安楽死できる世界です。
重複障害者に対する命のあり方は未だに答えが見つ
かっていない所だと考えました。
障害者は不幸を作ることしかできません。
フリーメーソンからなる()が作られた()を勉強させて頂き
ました。
戦争で未来のある人間が殺されることはとても悲しく、
多くの悲しみを生みますが、
障害者を殺すことは不幸を最大まで抑えることができます。
今こそ革命を行い、全人類の為に必要不可欠である辛い
決断をする時だと考えます。
日本国が大きな第一歩を踏み出すのです。
世界を担う大島理森様のお力で世界をより良い方向に
進めて頂けないでしょうか。
是非、安倍晋三様のお耳に伝えて頂ければと思います。
衆議院議長大島理森様、どうか愛する日本国、全人類
の為にお力添え頂けないでしょうか。
何卒よろしくお願い致します。
文責:植松 聖
要約すると下のようになります。
・日本のために、世界のために障害者470人を抹殺します
・決して快楽目的ではありません
・どうか安倍晋三様にお伝え下さい
・僕の人生色々ありました
・医療大麻を認めてください
・パチンコ、を排除してカジノを作って下さい
・日本軍を設立して下さい
・心神喪失ってことで罪軽くして下さい、あと報酬5億下さい
・安倍晋三様によろしくお願いします。大事なことなので2回言いました
そして作戦の決行を安倍晋三に委ねているのです。
http://www.fastpic.jp/images.php?file=8625461781.png
そして容疑者がフォローしていた人物リストが下です。
http://www.fastpic.jp/images.php?file=9883734984.jpg
・安倍晋三
・テキサス親父
・中山成彬
・上念司
・百田尚樹
・高須克弥
・ケント・ギルバート
・西村幸祐
・在特会
・林雄介
・石井孝明
・渡邉哲也
・孫向文
・山際澄夫
ズラリと並んだ胡散臭い人物たち、まさにエセ右翼ばかりじゃないですか。
つまり植松容疑者も右翼を気取ったネトウヨと言うことになります。
結局、常日頃から自民やネトウヨが、
「弱者は自己責任。生活保護で生かす必要はない。
財政圧迫するゴミ!」
と言ってるのを、そのまま行動に移したという感じですね。
しかし、この大事な手紙を受け取った側はどうしたのか?というと、
衆議院「警視庁に伝えた」
警視庁「神奈川県警に伝えた」
神奈川県警「津久井署に伝えた」
津久井署「施設に伝えた」
施設「警備会社ALSOKに伝えた」
と言う具合に、誰も責任を取らない公務員の姿勢そのままなんですね。
思うに、安倍自民側は意識的に放置することでショックドクトリンとして
利用するつもりだったのかも知れません。
ショックドクトリンには3通りあり、自然発生を利用する場合と人工的に
起こす場合、その両方を上手く組み合わせる場合ですね。
今回は3番目の方法で、危険な人物を放置し刺激することで犯罪が
起きるのを待っていたような気がします。
それが予想以上の事件に発展し、何らかの手違いで手紙が流出して
しまったんじゃないでしょうか?
急ぎすぎると手荒くなりボロが出てくるんでしょうね。
だからテレビでは今後「安倍晋三様」という部分は出さないと思います。
しかし下のように容疑者の「Beautiful JAPAN」と安倍晋三の
「美しい国」が見事に重なってしまっては、もう言い逃れはできませんね。
http://www.fastpic.jp/images.php?file=5840825765.jpg
容疑者が「安倍晋三様」の信奉者であることは紛れもない事実です。
そして安倍晋三に決行を迫るほど右翼に陶酔し、テレビを賑わす
危険な右翼かぶれの評論家たちに利用されたとも言えるのです。
菅野完のブログより・・・女子どもを馬鹿にしているメディアは同罪
なぜメディアは日本会議を報道してこなかったのか
拙著『日本会議の研究』出版後のここ2ヶ月、たくさんのメディアから日本会議について取材を受けた。みなさん、「自分たちも反省すべきなんですが。。。」と前置きをして、「なぜこれまで、メディアは日本会議について取り上げてこなかったんでしょうか?」とおっしゃる。僕は常に同じことを答える。
僕の答えはこうだ。
「彼らが成功体験として誇るのは『元号法制化』です。しかし彼らのその他の運動は、すべて、『反対運動』であることをご存知でしたか?」とまず確認する。だいたいみなさんご存知ない。だから具体例を挙げる。
「日本会議は、とりわけ細川内閣誕生以来、『壮大なる反対運動団体』になってるんです。曰く、『男女共同参画反対』『慰安婦報道反対』『夫婦別姓反対』『性教育反対』と。40年近くある彼らの歴史は、ずっと反対運動の歴史なんです」と、具体例を挙げる。で、ここで僕は、「こうして、列挙してみましたが、何かお気づきになったことありませんか?」と尋ねてみる。するとみなさん、ポカーンとされる。だからそこに補助線を引く。
「彼らが反対運動を起こすのは、男女共同参画にしても、慰安婦報道にしても、夫婦別姓にしても、性教育にしても、全部、『女子供』の話なんです」と。ここまで話しても、だいたいの人は気づかない。
だからもう一度念を押す。「男女共同参画にしても、慰安婦報道にしても、夫婦別姓にしても、性教育にしても、全部、『女子供』の話です。これ、皆さん方、メディアの人々も、そしてその需要サイドである我々社会も、最もバカにする分野の話ですよね?」と念を押す。ここまでくると反応が分かれる
「つまり皆さんと皆さんの報道の消費者である僕たち市民社会が、『女子供の話だからどうでもいい』と等閑視していた事柄ばかり、彼らがやってきたから、彼らの運動が報道されないんです。つまり日本会議と我々は両方とも加害者」という話をする。
さらに続ける。「慰安婦報道でさえそうですよね?慰安婦報道は、どちらのサイドからのものであれ、『論争報道』になっている。『日本の言い分が正しい。いや韓国が正しい』と。しかしこれ、完全に『女性の人権』って観点抜けてますよね?そういう報道ないですよね?」と。
さらに続ける「ここ10年ほど、日本会議が主要な行動フィールドとしているのは、学校現場です。性教育反対しかり、親学しかり、江戸しぐさしかり、そして日の丸君が代しかり。しかし『子供の話』として、これをどこか軽く扱ってるところありませんか?」と。
ここまで話すると、女性記者と30代以下の記者と外国メディアの記者は本当に見事なまでに、「あああ!!目からうろこが落ちた!」という顔をされる。しかし、おっさん記者は全然気づかない。だから更に重ねる。
「僕は、日本会議っていいネーミングだと思うんですよ。だってそうでしょ?彼らが言ってることは、天皇崇敬も何もかもお題目だけ。実際にやってることは、さっき振り返ったように、女子供の話ばかり。つまりは『女子供は黙ってろ』と言いたいわけ。これ、『ニッポンのオッサン』ですよね?」と。
「日本会議は小さい。しかし、彼らがレペゼンしてるのは『ニッポンのオッサンのメンタリティ』。国粋主義でも宗教でもない。あなたにもそしてこんな偉そうなことを言ってる僕の中にもあるかもしれないドロドロとしたミソジニーをレペゼンしてるんだから、強いんです」
さらに続ける。「と、考えると、彼らが今改憲議論で、『緊急事態条項』と『家族条項』にこだわる理由もわかるでしょ?緊急時には女子供はすっこんどれと。家族の言うことを聞けと。」と。
ここまでくるとほぼ90%の人が理解してくれる。だが、最後まで理解できないのは、左派のおっさん記者
あ。最後まで理解しないのは、左派系メディアのおっさん記者だけでなく、週刊誌メディアの人の中にもたまにいる。前者の場合は、「いや、そんなことはない、自民党は国家神道の復活を目指しており。。。」とか明後日なことを言う。後者は、最後まで「それの何が悪いの?」って顔をしている。
週刊誌メディアの人が最後まで理解できないのは、職業柄だから仕方ないと思う。だってそういうメディアなんだから。「日本会議って『ニッポンのオッサン会議』なんすよ?」って話しても「いやー困ったな。うちはそのオッサンが客なので」って話なんでね。だから不思議なのは、左派系メディアの頑迷さ
いくら口すっぱく「右派運動って考えるのやめたらだろうでしょうね?あれは、壮大なるミソジニー運動だしマチズモ運動ですよ?」と伝えても、左の人は理解してくれない。そして最後には「だとして、だから何が問題なのか?」という。「そんなことよりも、9条ガー 国家神道がー」となる
だからこっちとしても「そりゃ、9条も大切なんでしょう。国家神道も強いんでしょう。しかし今厳然として眼前で『女子供』が抑圧されている。それに抗えず、国家神道に抗えるんですか?」と尋ねる。ここまでくると向こうも意地だ。先日など「君は失敬だ!細かいことにこだわりすぎる」と言われたw
つまり、今話したようことを、資料も見せ、エビデンスを見せ、連中が書いた雑誌記事などを並べてみても、40代以上の左派系メディアの人々は、「そんなことはない!!!!戦争やりたがってるんだよ!!!!」と意固地になって聞く耳を持たない。そりゃメディアが日本会議のことを書けないはずだわね。
だからねみなさん。「国家神道」とか「戦前回帰」とかさ、そういう陰謀論みたいな話置いといてさ、「改憲勢力の首魁である日本会議はこれまでずっと『女子供は黙ってろ』運動をしてきた」って事実を見つめましょうよ。だからこその緊急事態条項であり、だからこその家族条項なんだからさ。
まあこんな偉そうなことを言ってるけども、2年前の僕ならこの理屈に気づけなかった。自分がいかにクソか、自分がいかに人を傷つけるかを直視せざるをえなくなり、自分を変えようと、持ち金全部はたいて、カウンセリングに通い、病院に通い、専門家に助けを求めたから、自分のミソジニーを理解できた
僕がミソジニーを克服できたのか、くだらないマチズモを陶冶できたのか、僕自身ではわからない。そういうものは常に他人が評価すべきものだ。だが「ニッポンのオッサン」とは少しは距離が置けたのではないかとは思う。もしあのまま行ってたら僕は、今頃日本会議のイベントで君が代歌ってるだろう。
僕の講演を聞きにくれた人ならご存知だと思いますが、僕の講演の最後2分間は、「女子供の話だとバカにした結果、女子供の話を真剣に弄る人らが改憲勢力の首魁になった。だから24条なんですよ!女子供の話だとこれ以上バカにするのをやめましょう」と絶叫して終わる。あれ、僕は自分に言ってるんです
まあこうやってね、僕は自分のことを戒めるためにも、自分で自分に懲罰を与えるためにも、「メディアがミソジニーを克服できないから日本会議をメデイアは書かないんです」って話をしま食ってます。これ、日本のオッサンの神経、逆撫でしまくりなのよね。そのうち、壮大な「仕返し」が来るでしょうなぁ
増田寛也元総務大臣の推薦母体の政治資金問題・・・落選運動を支援する会より
~ 3年間で使途不明金7512万円の疑い ~
はじめに
東 京都知事選に自民党本部、自民党東京都支部連合会の推薦を受け、増田寛也元総務大臣が立候補することになった。増田氏は、政治資金の管轄である総務大臣を 務めた経験もあるし、舛添要一・前都知事の政治資金問題についても批判的な意見を公言し、辞職に追い込んだ一人であるから、推薦母体の政治資金くらい自分 なりに調べ、それをわかったうえで推薦願を提出していると思われます。増田氏の推薦母体の政治資金問題について指摘します。
自民党本部と自民党東京都支部連合会の推薦を受け、都知事選への立候補を表明した増田寛也元総務大臣の推薦母体の政治資金問題について指摘します。
今回指摘問題は、自由民主党東京都支部連合会が都議会の会派「東京都議会自由民主党」に「組織対策費」名目で寄付しており、それが全額使途不明金になっているという疑いです。
2012年分自民党東京都支部連合会の寄附明細
支出の目的 金額 年月日 支出を受けた者の名称 支出を受けた者所在地 組織対策費 5,700,000 1月17日 東京都議会自由民主党 新宿区西新宿2-8-1 組織対策費 5,600,000 4月9日 東京都議会自由民主党 新宿区西新宿2-8-1 組織対策費 5,500,000 7月13日 東京都議会自由民主党 新宿区西新宿2-8-1 組織対策費 5,550,000 10月19日 東京都議会自由民主党 新宿区西新宿2-8-1 組織対策費 400,000 12月20日 東京都議会自由民主党 新宿区西新宿2-8-1 合計 22,750,000
2013年分自民党東京都支部連合会の寄附明細
支出の目的 金額 年月日 支出を受けた者の名称 支出を受けた者所在地 組織対策費 6,700,000 1月10日 東京都議会自由民主党 新宿区西新宿2-8-1 組織対策費 6,000,000 4月19日 東京都議会自由民主党 新宿区西新宿2-8-1 組織対策費 5,900,000 7月25日 東京都議会自由民主党 新宿区西新宿2-8-1 組織対策費 100,000 8月3日 東京都議会自由民主党 新宿区西新宿2-8-1 組織対策費 7,850,000 10月10日 東京都議会自由民主党 新宿区西新宿2-8-1 組織対策費 1,100,000 12月13日 東京都議会自由民主党 新宿区西新宿2-8-1 合計 27,650,000
2014年分自民党東京都支部連合会の寄附明細
支出の目的 金額 支出を受けた者の名称 支出を受けた者所在地 組織対策費 8,850,000 1月15日 東京都議会自由民主党 新宿区西新宿2-8-1 組織対策費 8,850,000 4月15日 東京都議会自由民主党 新宿区西新宿2-8-1 組織対策費 3,540,000 7月31日 東京都議会自由民主党 新宿区西新宿2-8-1 組織対策費 3,480,000 10月10日 東京都議会自由民主党 新宿区西新宿2-8-1 合計 24,720,000 上記記載の所在地は、「東京都議会自由民主党」のホームページに明記されている所在地と一致します。
以上の通り会派「東京都議会自由民主党」は合計7512万円を受取っています。しかし「東京都議会自由民主党」は、政治団体でないので政治資金収支報告書を作成・提出してはいません。同会派が3年間で受領した計7512万円の組織対策費の内容は不明であります。会派の議員に配ったのか、受取った議員ららはそのカネをどう使ったのかも全くわからないのです。政治とカネで二代続いて東京都の知事が辞職したのに、会派「東京都議会自由民主党」の議員達は増田候補を支援する前にこのカネはどこに消えたのか明らかにする責任があります。
ダーテイーな議員達に支援される増田寛也氏もこの問題を都民にキチント説明責任があると思います。
2012年分から2014年分の政治資金収支報告書です。
(注2) 会派「東京都議会自由民主党」と政治団体である自民党支部である「都議会自由民主党」とは異なります。
「都議会自由民主党」は、東京都選挙管理員会に政治団体(政支部党)の届け出をしており、政治資金収支報告書を毎年、同選挙管理委員会に提出しています。「東京都議会自由民主党」は、これとは別で、東京都議会の会派です。ちなみに、「都議会自由民主党」の2012年分から2014年分までの政治資金収支報告書は、以下です。
自民党東京都支部連合会は、政治団体(政党支部)である「都議会自由民主党」に寄付をしています。
2012年 計1850万円
2013年 計1960万円
2014年 計2585万円
その内訳は以下です(所在地に注目してください)。
支出の目的 金額 年月日 支出を受けた者の名称 支出を受けた者の所在地 寄附 7,400,000 2012年6月18日 都議会自由民主党 立川市砂川町5-11-2 寄附 11,100,000 2012年11月28日 都議会自由民主党 東久留米市郡川台2-37-7 寄附 7,800,000 2013年4月23日 都議会自民党 東久留米市氷川台2-37-7 寄附 11,800,000 2013年12月10日 都議会自民党 町田市成瀬台3-25-23 寄附 11,600,000 2014年7月10日 都議会自由民主党 町田市成瀬台3-25-23 寄附 14,250,000 2014年12月15日 都議会自由民主党 渋谷区東1-23-9
「都議会自由民主党」も、以上を受領した旨、その政治資金収支報告書に記載していますのでこの寄附金の使途は収支報告書に記載されています。
~自民党東京都支部連合会の不記載罪の疑い ~
1 増田氏を推薦する中心的議員で自民党東京都支部連合会所属の国会議員らの政治資金規正法違反の疑い
(1) 自民党東京都支部連合会(都支部連)に所属する国会議員でその推薦の中心人物である荻生田光一官房副長官については政治資金規正法の疑いについて東京地検に告発しました。
◇萩生田光一官房副長官(東京24区)を次期衆議院選挙における落選対象議員第3号として告発しました
(萩生田光一官房副長官(東京24区)を次期衆議院選挙における落選対象議員第3号として告発しました)
(2) 「都支部連」(会長・石原伸晃経済再生担当大臣)の政治資金規正法違反の疑い
①「闇ガネ」100万円の収支(2014年)
「自由民主党江東総支部」(以下「江東総支部」という。代表・堀川幸志)の2014年分政治資金収支報告書の支出欄には、
「自由民主党東京都支部連合会」(以下「都支部連」という。)に対し「東京政経フォーラム会費」として2014年11月10日に100万円を支出した旨記載されています。
(http://www.senkyo.metro.tokyo.jp/uploads/jimin20151119-jimin515.pdf)
他方、「都支部連」の2014年分政治資金収支報告書には、「江東総支部」からの100万円の受領についての記載はありません。
「江東総支部」の報告書通りであれば、「都支部連」は、前記100万円を「闇ガネ」として受領するとともに、それを収入に記載していない以上、100万円を「闇ガネ」として支出したことになります。
これは、政治資金規正法の不記載罪に違反したのではないかとの疑いがあります(第25条第1項第2号)。
②「出所不明」の計44万3750円の収支(2014年)
(ア)「自由民主党東京都参議院比例区第62支部」(以下、「都参議院比例区第62支部」という。代表・佐藤正久)の2014年分政治資金収支報告書には、
「都支部連」から
◇2014年3月28日に7800円、
◇5月7日に1万400円、
◇5月29日に4550円、
◇6月3日に1万4950円、
◇7月3日に4万7450円、
◇8月4日に1万8850円、
◇9月2日に8450円、
◇10月1日に1300円、
合計11万3750円の寄附を受領した旨、記載されています。2014自民党東京都参議院比例区第62支部の政治資金収支報告書
(イ)「自由民主党東京都第11選挙区支部」(「都第11選挙区支部」という。代表・下村博文)の2014年分政治資金収支報告書の収入欄には、
「都支部連」から
◇2014年2月13日18万円、
◇3月19日23万2997円、
◇12月2日30万円、
◇12月3日3万円、同日3万円、
◇12月7日30万円の交付金(寄附)を受領した旨、記載されています。(下村博文_2014自民党東京都第11選挙区支部)
(ウ)一方、「都支部連」の2014年分政治資金収支報告書には、
「都参議院比例区第62支部」への「寄附」についての記載は一切ありません
(エ)また、「都第11選挙区支部」への交付金(寄附)については、
◇2014年2月13日18万円、
◇3月19日23万2997円、
◇12月2日30万円、12月3日3万円は記載があるものの、
◇12月3日3万円、
◇12月7日30万円については記載がありません。
(オ)「都参議院比例区第62支部」の報告書および「都第11選挙区支部」の報告書通りであれば、「都支部連」は、
「都参議院比例区第62支部」に「寄附」した計11万3750円と、「都第11選挙区支部」に「寄附」した計33万円を記載しなかっただけではなく、それを支出に含めて記載していない以上、その分の収入についても一切記載してはいないことになります。
つまり、合計44万3750円は、その供与者を公表できない、言わば「出所不明」の「闇ガネ」であったとしか考えられません。
これは、政治資金規正法の不記載罪に違反したのではないかとの疑いがあります(第25条第1項第2号)。
③「出所不明」の計68万9150円の収支(2012年)
(ア)「都参議院比例区第62支部」(代表・佐藤正久)の2012年分政治資金収支報告書の収入欄には、
「都支部連」から
◇2012年8月27日に3900円、
◇8月31日に4万1600円、
◇10月31日に9100円、
◇12月10日に4550円、
◇計5万9150円の寄附を受領した旨、記載されています。(http://rakusen-sien.com/wp-content/uploads/2016/03/佐藤正久_2012自民党東京都参議院比例区第62支部.pdf)
(イ)「自由民主党東京都第16選挙区支部」(以下「都第16選挙区支部」という。代表・大西英男)の2012年分政治資金収支報告書の収入欄には、
「都支部連」から
◇2012年10月15日3万円、
◇11月21日30万円、
◇12月4日30万円の「交付金」をそれぞれ受領した旨、記載されています。(http://rakusen-sien.com/wp-content/uploads/2016/03/大西英男_2012自民党東京都第16選挙区支部.pdf)
(エ)「自由民主党東京都第11選挙区支部」(「都第11選挙区支部」という。代表・下村博文)の2014年分政治資金収支報告書の収入欄には、
「都支部連」から
◇2012年11月22日30万円、
◇12月4日に30万円、
◇12月4日に3万円の交付金(寄附)を受領した旨、記載されています。(http://rakusen-sien.com/wp-content/uploads/2016/03/下村博文_2012自民党東京都第11選挙区支部.pdf)。
(オ)一方、「都支部連」の2012年分政治資金収支報告書には、
「都参議院比例区第62支部」への支出についての記載は一切ありませんし、
また、「都第16選挙区支部」への支出については、2012年12月4日30万円(組織活動費)の記載はあるものの10月15日3万円、11月21日30万円の記載はありません。さらに、「都第11選挙区支部」への交付金については2012年12月4日30万円、12月4日3万円は記載があるものの11月22日30万円については記載がなされてはいません。
(http://rakusen-sien.com/wp-content/uploads/2016/04/2012自民党東京都支部連合会.pdf)。
(カ)「都参議院比例区第62支部」の報告書、「都第16選挙区支部」の報告書および「都第11選挙区支部」の報告書通りであれば、
◇「県支部連」は、「都参議院比例区第62支部」への計5万9150円、
◇「都第16選挙区支部」への計33万円、
◇「都第11選挙区支部」への30万円を記載しなかっただけではなく、それらを支出に含めて記載していない以上、それらの分の収入についても一切記載してはいないことになります。
つまり、計68万9150円(計5万9150円および計33万円および30万円)は、その供与者の氏名・住所などを公表できない、言わば「出所不明」の「闇ガネ」であったとしか考えられません。
これは、政治資金規正法の不記載罪に違反したのではないかとの疑いがあります(第25条第1項第2号)。
④「出所不明」の計35万700円の収支(2013年)
(ア)「自由民主党東京都第10選挙区支部」(以下「都第10選挙区支部」という。代表・小池百合子)の2013年分政治資金収支報告書の収入欄には、
「都支部連」から交付金として2013年4月26日に30万円の寄附を受領した旨、記載されています。
(http://rakusen-sien.com/wp-content/uploads/2016/03/小池百合子_2013自民党東京都第10選挙区支部.pdf)
(イ)「自由民主党東京都参議院比例区第42支部」(以下「都参議院比例区第42支部」という。代表・宇都隆史)の2013年分政治資金収支報告書の収入欄には、
「都支部連」から交付金として2013年1月31日に5850円、2月18日に1300円、6月13日に5200円、7月1日に3900円、9月6日に1万5600円、11月1日に1300円、12月25日に1万7550円、計5万700円の寄附・交付金を受領した旨、記載されています。(http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/contents/141128/0030400018.pdf)
(ウ)一方、「都支部連」の2013年分政治資金収支報告書には、
「都第10選挙区支部」への30万円の支出」についての記載も、「都参議院比例区第42支部」への計5万700円の支出についての記載も、一切されてはいません。
(http://rakusen-sien.com/wp-content/uploads/2016/04/2013自民党東京都支部連合会.pdf)
(エ)「都第10選挙区支部」の報告書および「都参議院比例区第42支部」の報告書通りであれば、
「県支部連」は、「都第10選挙区支部」に交付金として寄附した30万円、および「都参議院比例区第42支部」に交付金として寄附した計5万700円を記載しなかっただけではなく、それを支出に含めて記載していない以上、その分の収入についても一切記載してはいないことになります。
つまり、合計35万700円は、その供与者を公表できない、言わば「出所不明」の「闇ガネ」であったとしか考えられません。
これは、政治資金規正法の不記載罪に違反したのではないかとの疑いがあります(第25条第1項第2号)。
2 増田氏推薦の団体の収支報告書には金額が小さいですが、上記のような不透明な寄附があります。増田氏はこれらについてどう説明するのでしょうか。
~「おみやげ代」1186万円余の不必要な支出 ~
自民党本部と自民党東京都支部連合会の推薦を受け、都知事選への立候補を表明した増田寛也元総務大臣の推薦母体の政治資金問題について、これまで2回指摘しました。
今回指摘する問題は、自由民主党東京都支部連合会が開催した2013年と2014年の政治資金パーティで参加者に「おみやげ」が供与されているようで、「おみやげ代」の支出が計1186万円余もあったという問題です。
2013年および2014年の政治資金パーティでの「おみやげ代」
支出の目的 金額 年月日 支出を受けた者の名称 支出を受けた者の所在地 おみやげ代 5,040,000 25.3.25 ㈱坂本乙造商店 千代田区東神田 おみやげ代 6,826,460 26.12.18 田中無線(株) 千代田区外神田 11,866,460 ここで留意していただきたいのは、2010年から2012年までの政治資金パーティでは、「おみやげ代」の支出がないということです。
その理由を推測すると、自民党は2009年総選挙で敗北し、政党交付金(税金)が減額され政治資金も減少したが、2012年12月総選挙で勝利し、2013年から政党交付金が増額され政治資金も増加したため(下記参照)、2013年と2014年の政治資金パーティで「おみやげ代」を支出する財政的余裕が出たからではないか、と思われます。
自民党東京都支部連合会の本年収入、そのうちの自民党本部からの交付金など
年 本年収入 本年収入のうち
おみやげ代
(支出)
2010年 437,132,176 220,185,929 0 2011年 492,336,065 198,330,000 0 2012年 314,829,614 114,062,465 0 2013年 638,750,303 295,705,000 5,040,000 2014年 690,695,677 352,110,000 6,826,460
2010年から2012年までは、政治資金パーティで「おみやげ代」の支出がないので、政治資金パーティで「おみやげ」を供与することが当然のことであるわけではないことがわかります。
それゆえ、2013年と2014年に政治資金パーティで「おみやげ」を供与したのは、政党交付金の増額で政治資金に余裕が出たからで、言い換えれば、政党交付金という税金で「おみやげ代」が支払われたに等しいのです。その意味で税金の不必要な支出です。
税金の不必要な支出をしている自民党東京都支部連合会に支援される増田寛也氏もこの問題を都民にキチント説明責任があると思います。
2010年分から2014年分の政治資金収支報告書です。
立候補者の政治資金問題をチェック・・・落選運動を支援する会より
刑事告発した舛添要一さんが先月、政治資金問題などで東京都知事を辞職しました。舛添さんが当選した2014年2月の都知事選挙のときには、投票前に、政治資金オンブズマンのメンバーが舛添さんのセコイ政治資金問題を指摘し、警鐘を鳴らしました(当時、マスコミは、指摘した問題を報道しませんでした)。
舛添さんが辞職した後の後任を決める都知事選挙が今月末に行われますので、私たちは、今回も、その立候補者の政治資金問題をチェックし、それをこのHPで公表し、有権者の投票の参考にしていただきたいと思います。
まず、取り上げるのは、先日、自民党の選挙支援がなくても都知事選挙に立候補する旨、公言した、元防衛大臣の小池百合子・自民党衆議院議員の政治資金問題です。
小池百合子自民党衆議院議員(元防衛大臣)の政治資金問題その1
〜セコイ支出、不適切な支出〜
1 権力にすり寄った無節操な「渡り鳥議員」
小池百合子議員の経歴の概要は、以下の通りです(小池百合子氏プロフィール)。
1992年07月26日 参議院議員初当選 (日本新党・比例区)
1993年07月18日 衆議院議員初当選 (日本新党・兵庫2区)
1996年10月20日 衆議院議員2期目当選 (新進党・小選挙区 兵庫6区)
2000年年06月25日 衆議院議員3期目当選 (保守党・小選挙区 兵庫6区)
2002年12月27日 自民党入党
2003年09月22日 環境大臣 就任
2003年11月09日 衆議院議員4期目当選 (自民党・近畿比例ブロック)
2003年11月19日 環境大臣 再任
2004年09月27日 環境大臣 再任・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策) 就任
2005年09月11日 衆議院議員5期目当選 (自民党・小選挙区 東京10区)
2005年10月31日 環境大臣 再任・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策) 就任
2006年09月26日 内閣総理大臣補佐官(国家安全保障問題担当) 就任
2007年07月04日 防衛大臣 就任
2007年09月14日 自民党東京都連会長代理 就任
以上の経歴を見ると、小池百合子議員は、まず、「日本新党」から参議院通常選挙の比例代表選挙に立候補し初当選しています。
その後、衆議院に鞍替えし、他党に移籍し、最後には自民党に移籍し、その後、大臣に抜擢されています。
つまり、権力にすり寄った無節操な「渡り鳥議員」だということがわかります。
そのような小池百合子議員の政治資金については、いくつか問題がありそうですが、以下では、1つだけ指摘しておきます。
2 「渉外費」から「花」代を支出
- 政党支部「自民党東京都第10選挙区支部」(2014年)と資金管理団体「フォーラム・ユーリカ」の政治資金収支報告書
「自民党東京都第10選挙区支部」(2014年)18-19頁
(2)以上の各政治資金収支報告書の該当ページをご覧ください。
えらく「花」代の支出が多く、「渉外費」で「花」を購入しています。
2011年から2014年まで政党支部と資金管理団体で合計124万円を超えます。
3 「花」代の支出目録
政党支部 2014年 花 株式会社東京ガーデン 東京都港区麻布台1-7-3 2月28日 10,500 花 有限会社諸田葬祭総合ギフト 群馬県利根郡昭和村糸井173-8 3月26日 15,000 花 株式会社東京ガーデン 東京都港区麻布台1-7-3 3月28日 16,200 花 株式会社東京ガーデン 東京都港区麻布台1-7-3 4月25日 21,600 花 公益社 東京都港区南青山1-1-1 4月28日 15,750 花 セレモニーホールわたらせ 栃木県栃木市岩舟町静2805-1 5月5日 15,000 花 桜台花園 東京都練馬区桜台1-4-14 5月19日 10,800 花 株式会社東京ガーデン 東京都港区麻布台1-7-3 6月16日 16,740 花 株式会社東京ガーデン 東京都港区麻布台1-7-3 6月27日 32,400 花 株式会社東京ガーデン 東京都港区麻布台1-7-3 7月28日 21,600 花 株式会社東京ガーデン 東京都港区麻布台1-7-3 7月28日 21,600 花 株式会社東京ガーデン 東京都港区麻布台1-7-3 9月25日 226,800 花 株式会社セレモア 東京都八王子市大横町13-20 10月31日 14,580 花 株式会社ベルコ 大阪府池田市空港1-12-10 10月31日 16,200 花 日比谷花壇 東京都豊島区南池袋1-28-1 11月19日 21,600 花 ベルコニー葬祭高松 香川県高松市勅使町196-1 11月26日 10,800 花 有限会社大竹葬儀社 広島県大竹市本町1-7-24 11月26日 21,600 花 株式会社東京ガーデン 東京都港区麻布台1-7-3 11月28日 20,000 花 フラワーショップオオタ 東京都豊島区南大塚1-46-26 12月29日 13,000 フォーラムユーリカ 2014年 花 株式会社セレモア 東京都立川市柏町1-26-4 1月31日 14,175 花 有限会社鈴木商店 東京都文京区小石川1-22-8 2月23日 15,000 花 桜台花園 東京都練馬区桜台1-4-14 6月25日 10,800 政党支部 2013年 花 株式会社アース 神奈川県横浜市南区別所5-23-1 5月29日 15,750 花 株式会社花判 東京都港区三田3-1-3 9月27日 25,000 フォーラムユーリカ 2013年 花 東京ガーデン 東京都港区麻布台1-7-3 2月1日 10,500 花 東京ガーデン 東京都港区麻布台1-7-3 4月25日 21,525 花 東京ガーデン 東京都港区麻布台1-7-3 7月19日 10,500 花 東京ガーデン 東京都港区麻布台1-7-3 7月25日 10,500 花 東京ガーデン 東京都港区麻布台1-7-3 10月25日 16,275 花 東京ガーデン 東京都港区麻布台1-7-3 11月28日 192,150 政党支部 2012年 花代 平安祭典 兵庫県尼崎市西長洲町3-7-7 1月31日 10,500 花代 株式会田巻美石園 北海道北見市幸町8-2-12 5月25日 21,000 花代 ベルモ二ー葬祭高松 香川県高松市勅使町196-1 7月24日 10,500 フォーラムユーリカ 2012年 花 株式会社東京ガーデン 東京都港区麻布台1-7-3 3月26日 16,275 花 株式会社東京ガーデン 東京都港区麻布台1-7-3 5月7日 21,525 花 株式会社東京ガーデン 東京都港区麻布台1-7-3 6月20日 13,650 花 株式会社東京ガーデン 東京都港区麻布台1-7-3 8月20日 16,275 政党支部 2011年 花代 さいたま共同葬祭 埼玉県喜久市南3-22-27 1月1日 15,000 花代 さいたま共同葬祭 埼玉県喜久市南3-22-27 1月1日 15,000 花代 東京ガーデン 東京都港区麻布台1-7-3 2月16日 11,025 花代 東京ガーデン 東京都港区麻布台1-7-3 4月1日 11,025 花代 株式会社大西 兵庫県伊丹市宮ノ前1-2-30 4月5日 10,500 花代 株式会社ユー花園 東京都世田谷区桜新町2-12-22 10月31日 31,500 花代 株式会社公益社 香川県高松市藤塚町3-8-9 10月31日 10,500 花代 東京ガーデン 東京都港区麻布台1-7-3 11月7日 15,275 フォーラムユーリカ 2011年 花 株式会社東京ガーデン 東京都港区麻布台1-7-3 10月31日 128,000
「渉外費」として「花」を購入していますから、事務所に飾るための「花」を購入したのではなく、誰かにプレゼントするために購入し、おそらく実際にプレゼントしたのでしょう。
しかし、上記政党支部も資金管理団体も、公職選挙法でいうところの「後援団体」です。その「後援団体」が、小池議員の選挙区の者に「花」をプレゼントすると、公職選挙法が禁止している「寄付」になってしまいます。この場合は、公選法違反です。
かりに「花」のプレゼント先が小池議員の選挙区外の者へであれば、公職選挙法違反にはなりませんが、選挙区外の者への「花」のプレゼントが、政党支部や資金管理団体の政治活動と評しえるのか極めて疑問です。
小池議員の個人的な付き合いとしての「花」のプレゼントであれば、自身のポケットマネーから支出すべきです。
この場合は、少なくともセコイ支出、不適切な支出になりますが、政党支部等の政治活動と評しえないとなると政治資金規正法違反(虚偽記載)になる可能性もあります。
小池百合子自民党衆議院議員(元防衛大臣)の政治資金問題その2
(1)小池百合子議員の政党支部「自民党東京都第10選挙区支」は、2012年から2014年まで、「M-SMILE」(東京都渋谷区広尾5-17-11.以前は、東京都新宿区新宿5-11-28)に「調査費」を合計210万円支出しています。
支出の目的 金額 年月日 支出を受けた者の名称 支出を受けた者の所在地 調査 950,000 2012年12月3日 MSMILE 東京都新宿区新宿5-11-28 調査 250,000 2013年1月18日 MSMILE 東京都新宿区新宿5-11-28 調査費 900,000 2014年11月10日 M-SMILE 東京都渋谷区広尾5-17-11 合計 2,100,000
(2)この支出の特徴は、
- 支出しているのは、資金管理団体ではなく、政党支部であること、
- 2011年は「調査費」の支出がないこと(小池百合子_2011自民党東京都第10選挙区支部)、
- 「調査費」の金額が2012年と2014年はほぼ同じ金額(95万円と90万円)だが、2013年は、両年に比べ金額が少ないこと(25万円)
です。
(3)上記住所の「M-SMILE」は、インターネットで検索してもヒットしません(住所の異なるものはヒットしますが、それは別のものです)。
この「M-SMILE」は、存在するのでしょうか?
また、「M-SMILE」は、何らかの「調査」を行うところなのでしょうか?
これについては、「日刊ゲンダイ」が調査報道しました(「小池百合子氏に新疑惑 “正体不明”の会社に調査費210万円」2016年7月5日)。
その記事によると、上記のリンクのように小池事務所の担当者の説明を紹介しています。
「当初は『M―SMILE』という会社名だったのですが、現在は『モノヅクリ』という名前に変更されています。・・・支出目的? 選挙の際、世論調査をお願いしました」
(3)この説明によると、まず、小池百合子議員が代表を務める政党支部は「選挙の際の世論調査」を依頼したことになります。
2012年と2014年は総選挙がありましたので、この点では、その説明には整合性がないわけではありませんが、2013年は総選挙がありませんでしたので、整合性がありません。本当に「選挙の際の世論調査」を依頼したのでしょうか?
(4)また、「モノヅクリ」をインターネットで検索すると、上記所在地のところがヒットしましたが、この会社は、「日刊ゲンダイ」が紹介しているように「オーダースーツ専門の株式会社」のようであり、何らかの調査をするような会社には思えません。
これについても、「日刊ゲンダイ」がその会社の代表者に取材し、その代表者から以下のような説明を受けています(小池百合子氏に新疑惑 “正体不明”の会社に調査費210万円)。
「私は09年ごろから、個人的に『M―SMILE』という名で世論調査の事業を始めました。小池さんから仕事をいただき、軌道に乗れば法人登録したかったのですが、うまくいかなかった。そのため、12年に『モノヅクリ』を立ち上げ、オーダースーツの事業をメーンにしています」
(5)この「モノヅクリ」代表者の説明によると、「M-SMILE」は成功しなかったので、「モノヅクリ」を新しく立ち上げたことになります。
つまり、会社名が変更されたのではなく、「M-SMILE」と「モノヅクリ」とは全く別の会社という異なりますし、また、「M-SMILE」という会社は、成功しなかったので、2012年のある時点以降存在しないことになりそうです。
ということは、「会社名が変更された」旨の小池事務所担当者の説明は嘘になり、政党支部の政治資金収支報告書の記載は虚偽ということになります。
(6)さらに、問題があります。それは領収書です。
「日刊ゲンダイ」の取材に対し、小池事務所担当者は、以下のように説明したそうです(小池百合子氏に新疑惑 “正体不明”の会社に調査費210万円)。
「領収書に記載された会社名が『M―SMILE』だったので、それに準拠したまで。・・・」
(7)この説明は、全く不可解です。
「モノヅクリ」が、存在しなくなった会社の領収書を作成し、依頼者に出すでしょうか?
また、小池事務所も、依頼を「M-SMILE」にではなく、「モノヅクリ」に依頼したにもかかわらず、なぜ「M-SMILE」の領収書を受け取り続けたのでしょうか?
むしろ、存在しなくなった会社の領収書が意図的に作成されたのは、政治や選挙における裏金をつくなるなど不正な目的だったのではないか!?
そう疑われても仕方ないのではないでしょうか。