疑惑事件 愛媛文書ぞくぞく現る
「安倍首相が『獣医大学はいいね』」
愛媛県新文書に記録
2018年5月21日18時28分
学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設をめぐり、2015年2月に学園の加計孝太郎理事長が安倍晋三首相と面会した、と学園側から報告を受けたとする内容を、愛媛県職員が文書に記録していたことがわかった。加計氏が学部新設を目指すことを説明し、首相が「新しい獣医大学の考えはいいね」と応じたとの報告内容も記されている。愛媛県は21日、この文書を含む関連の文書計27枚を参院予算委員会に提出した。
これまで安倍首相は、加計氏について「私の地位を利用して何かをなし遂げようとしたことは一度もなく、獣医学部の新設について相談や依頼があったことは一切ない」と答弁している。また、学園の学部新設計画を知ったのは、国家戦略特区諮問会議で学園が学部設置の事業者に決まった17年1月20日、とも説明していた。15年2月の段階で加計氏が話をしたとする文書の内容と、安倍首相の説明は矛盾しており、あらためて説明を求められそうだ。
首相の発言が記録されている愛媛県の文書は「報告 獣医師養成系大学の設置に係る加計学園関係者との打合せ会等について」との題名で、「27.3.」と書かれている。15年3月に作成されたとみられる。
文書では、学園側の報告として「2/25に理事長が首相と面談(15分程度)」し、加計氏が首相に「今治市に設置予定の獣医学部では、国際水準の獣医学教育を目指すことなどを説明」と記載。「首相からは『そういう新しい獣医大学の考えはいいね』とのコメントあり」と記されていた。
別の文書には、今治市からの報告として、加計氏が安倍首相と会う前の15年2月に、学園側が加藤勝信・元内閣官房副長官(現・厚生労働相)と面会した、との記述もあった。獣医師養成系大学の設置は「厳しい状況にある」とし、学園の動向として、国家戦略特区で獣医学部新設を目指す新潟市への危機感から「理事長が安倍総理と面談する動きもある」と書かれていた。
当時の柳瀬唯夫・首相秘書官(現・経済産業審議官)に関して記述された文書もあった。今治市からの報告として、同年3月24日に柳瀬氏と学園側が面会した際、柳瀬氏が「獣医師会の反対が強い」と述べ、「この反対を乗り越えるため」として、「内閣府の藤原地方創生推進室次長に相談されたい」と述べた、と記載されていた。
文書は参院予算委の要請に応じて県が再調査した結果、見つかったといい、今治市、加計学園の職員らと首相官邸などを訪れた15年4月2日の面会内容や、この面会に至るまでの経緯が主に記されている。愛媛県は公表していないが、朝日新聞は国会関係者から入手した。
◇
加計学園は「理事長が2015年2月に総理とお会いしたことはございません。既に多くの新入生が大学で勉学をスタートしており、新学期の学務運営、また在学生の対応でとても取材等受けられる状態ではありません」などとするコメントを出した。
「獣医学部いいねと言ったのですか」
問われた首相、無言
2018年5月21日20時48分
学校法人「加計学園」の獣医学部新設をめぐり、2015年2月に学園の加計孝太郎理事長が安倍晋三首相と面会して学部新設の目標について説明し、首相が「新しい獣医大学の考えはいいね」と返したと記録された愛媛県の文書について、首相は21日夜、記者団の問いかけに無言だった。
首相は、記者から「15年2月に加計さんから聞いていたのですか」「『獣医学部、いいね』と言ったのですか」と問われたが、答えることなく首相官邸を後にした。
加計側
「藤原氏紹介、柳瀬氏に礼述べたい」
愛媛県新文書
2018年5月21日20時54分
学校法人「加計学園」の獣医学部新設を巡り、愛媛県が21日に国会に提出した、政府側との面会に関する新たな内部文書。県関係者が2015年4月2日に首相官邸で、柳瀬唯夫首相秘書官(当時)らと面会した際の詳しいやり取りが記録されている。
◇
復命書
命により、平成27年4月2日限り
内閣府地方推進室次長及び総理秘書官との面談のため、東京都に出張したので、復命します。
平成27年4月3日
出張者職氏名 課長
主幹
記
1 日時及び場所
平成27年4月2日(木)11時30分~12時30分 内閣府
15時~15時40分 総理官邸
2 用務
今治新都市への獣医師系養成大学の設置に係る内閣府地方推進室及び総理秘書官との協議
3 内容
別紙のとおり。
別紙
【訪問者】
愛媛県 地域政策課長○
主幹○
愛媛県東京事務所 行政課主任○
今治市 企画課長○
課長補佐
加計学園 相談役○
事務局長○
次長
参事
注 総理官邸への訪問者は、部屋の大きさの関係で6名に制限されたため、○のある者が訪問
【相手方】
○内閣府地方創生推進室次長国家戦略特別区域等担当 藤原豊(経済産業省)
近畿圏地方連絡室 杉浦あおい
《県 市と加計学園との事前打合せにおける事務局長の主な発言》
・柳瀬秘書官に対しては、内閣府藤原次長を紹介いただいたことに対してお礼を述べたい。
・先日安倍総理と同学園理事長が会食した際に、下村文科大臣が加計学園は課題への回答もなくけしからんといっているとの発言があったことに対し、理事長から柳瀬秘書官にちゃんと説明しておくように言われている。同秘書官からも、本日、その点を質問される可能性があり、県・今治市から、100%の回答にはなっていないが、ちゃんと昨年12月26日にペーパーにより文部科学省に直接説明している旨を回答してほしい。
《藤原地方創生推進室次長の主な発言(内閣府)11:30》
・加計学園からは3月24日に1度話は聞いているとして、県・今治市から、獣医学部へ取り組む目的や姿勢、今治市が既に大学用地を準備していること、日本獣医師会や既存の獣医大学の反対がネックになっていることなどを説明。
・要請の内容は総理官邸から聞いており、県・市がこれまで構造改革特区申請をされ、実現に至っていないことも承知。
・政府としてきちんと対応していかなければならないと考えており、県・市・学園と国が知恵を出し合って進めていきたい。
・そのため、これまでの構造改革特区のように事務的に対応されて終わりということではなく、国家戦略特区の手法を使って突破口を開きたい。
・国家戦略特区は、地方自治体に限らず、事業者や個人からでも全国レベルの制度改革の提案を受け付けるが、制度改革の実現のためには地方自治体の強力なバックアップが必要。言い換えると、知事や市長など自治体にどれくらいの熱意があるかというところが重要になってくる。
・国家戦略特区は、自治体等から提案を受けて、国の判断により地域を指定するものであるが、風穴を開けた自治体(提案をした自治体)が有利。仮に国家戦略特区申請を行ってその指定を受けられない場合でも、出口は、構造改革特区の指定や別の規制緩和により、要望を実現可能。
・(現在26次特区申請を行っているところであり、その最終結果が公表されていないが、その点はどうなるのかとの質問に対して)最終結果の公表は保留している。
・今年度から構造改革特区と国家戦略特区を一体的に取り扱うこととし、年2回の募集を予定しており、遅くとも5月の連休明けには1回目の募集を開始。
・ついては、ポイントを絞ってインパクトのある形で、2、3枚程度の提案書案を作成いただき、早い段階で相談されたい。
・総理は第一次産業にも熱心であり、提案内容は、獣医大学だけでいくか、水産、養殖といった他産業などの関連分野も含めるかは、県・市の判断によるが、幅広い方が熱意を感じる。
・事前相談も対応する。むしろ熱心な自治体ほど持ってきているといった感じがある。
・獣医師会等とは真っ向勝負にならないよう、摩擦を少なくして、既存の獣医学部と異なる特徴、例えば、公衆衛生の観点や公務員獣医師や産業獣医師の養成などのカリキュラムの工夫や、養殖魚病対応、アジアの拠点・四国の拠点にする、鳥インフル対策、人獣共通感染症対策、地域の人材育成などに加え、ペット獣医師を増やさないような卒業生の進路の見通しなどもしっかり書きこんでほしい。
・かなりチャンスがあると思っていただいてよい。
・(本件は地方創生特区にならないのかとの質問に対して)地方創生特区は、現在3件指定しているが、地域に限定したものであり、その数をどんどん増やしていくものではないと考えている。本件は、四国という地域に限定したもので、地方創生になじむ面もあるものの、地方創生特区としては考えていない。
・獣医学部の設置について、愛媛県だけでなく、四国4県で応援している形がほしい。
(四国知事会では、四国に獣医学部が必要であるとして要望しているが、今治市に設置ということになると、他の3県も同意していないとの回答に対して)
四国他県の対応として、それは理解できるし、そこまでは、求めない。
・(新潟市の国家戦略特区の獣医学部の現状はどうかとの質問に対して)愛媛県・今治市としても気になることだと理解できるし、ここだけの話であるが、新潟市の国家戦略特区の獣医学部の現状は、当初よりもトーンが少し下がってきており、大学用地を用意している今治市と比べても、具体性に欠けていると感じている。
《柳瀬首相秘書官の主な発言(総理官邸)15:00》
・本日は、地方創生関連の一部改正法の議員説明が予定されており、多忙を極める内閣府藤原次長に面会できたのは良かった。
・本件は、首相案件となっており、何とか実現したいと考えているので、今回、内閣府にも話を聞きに行ってもらった。今後は、こういった非公式の場ではなく、藤原次長の公式のヒアリングを受けるという形で進めていただきたい。魅力的なものを持って行って相談してほしい。
・国家戦略特区でいくか、構造改革特区でいくかはテクニカルな問題であり、要望が実現するのであればどちらでもいいと思う。通しやすい方でいい。現在、国家戦略特区の方が政治的に勢いがある。地方創生特区がピッタリではあるが、そう数は増やせない。四国は国家戦略特区の指定がないという点もいい。香川が打診中だったと思うが、申請する意味はある。
・いずれにしても、自治体がやらされモードではなく、死ぬほど実現したいという意識を持つことが最低条件。
・県も市も首長がやる気になっているのかとの質問に対し〈積極的に取り組む姿勢であると回答〉
・四国に獣医大学がないのは有利。まずは企画書を提出いただきたい。その後に四国の獣医師会などの応援団、こういうものを作ってほしいという後押しをしてくれるところを味方に付けること。鳥インフル対策や水産物の輸出の関係で人がほしいとか、県だけでなく、四国全体の要望として出てくるのであればベスト。日本獣医師会が反対している中で、愛媛県獣医師会が賛成しているのは評価できる。
・四国全体の要望としてはどうかとの問いに対して〈四国各県も公衆衛生に携わる者、公務員獣医は不足しているという共通認識がある。四国知事会でも、「今治地域で」との文言はないが、要望として上げている旨回答〉。
・四国の獣医大学の空白地帯が解消されることは、鳥インフル対策や公衆衛生獣医師確保の視点から、農水省・厚労省も歓迎する方向。
・文科省についても、いい大学を作るのであれば反対しないはず。
・獣医師会には、直接対決を避けるよう、あまり心配しなくていいんですよといったような、既存の獣医大学との差別化を図った特徴を出すことや卒後の見通しなどを明らかにすること。自治体等が熱意を見せて仕方がないと思わせるようにするのがいい。
・要望が出てくれば、政府の中は、内閣府が説明していくことになる。藤原次長は、多少強引な所もあり、軋轢(あつれき)が生じている点もあるが、突破力はある。
・〈加計学園から、先日安倍総理と同学園理事長が会食した際に、下村文科大臣が加計学園は課題への回答もなくけしからんといっているとの発言があったとのことであり、その対応策について意見を求めたところ〉今後、策定する国家戦略特区の提案書と併せて課題への取組状況を整理して、文科省に説明するのがよい。
〈挨拶(あいさつ)回り〉
・文部科学省専門教育課を訪問したが、 北山課長、牧野課長補佐の両名が不在。
・文化庁記念物課 高橋課長を訪問し、四国遍路の世界遺産化、日本遺産認定を要望。
柳瀬氏「獣医学部新設の話は総理案件」 愛媛県新文書
2018年5月21日21時27分
学校法人「加計学園」の獣医学部新設を巡り、愛媛県が21日に国会に提出した、政府側との面会に関する新たな内部文書。県関係者が2015年4月2日に柳瀬唯夫首相秘書官(当時)や内閣府の藤原豊・地方創生推進室次長(当時)と面会した際のやり取りが記録されている。
◇
内閣府藤原次長と柳瀬総理秘書官との面談について
4月2日(木)の面談結果について下記のとおり概要メモを報告します。
【内閣府 藤原次長】
愛媛県と今治市からこれまでの取組を簡単に説明した後、今後の特区提案について下記のような話があった。
・構造改革特区として提出されているが、突破口を開くという意味では国家戦略特区で申請することも考えられる。
・今年度から構造改革特区と国家戦略特区を一体的に取り扱うことになった。国家戦略特区では広く全国レベルの制度改革提案というものであり、一般的な話にはなるものの、やはり風穴をあけた自治体を特区として指定するというのは十分に考えられる。
・今後4月末から5月の連休明けには提案を募集するので、それにぜひ応募を。
・総理は一次産業にも熱心である。申請の軸として獣医学部のみならず水産、養殖といった他産業についても盛り込むことも考えられるが、そのあたりは自治体に任せる。
・事前相談も対応する。むしろ熱心な自治体ほどもってきているといった感じがある。言い換えると自治体にどれくらいの熱意があるか、というところが重要になってくる。
・公衆衛生の観点、公務員獣医の確保といったこれまでの獣医学部ではなかったようなものを提示することも重要である。加計学園の名前は公式なペーパーには出ていないそうだが、実際の事業者と具体的な話ができている、といった点でかなりプラスであると思う。
・申請するにあたっては、2、3枚の分量で具体的かつインパクトがあるものを。資料を作成されたら、早めに相談してもらいたい。
(現在26次特区申請を行っているところだが(今治市))
・特区申請を一体化するという理由から現在審議を止めているところ。
(新潟市から国家戦略特区で追加申請があったかと思うが(愛媛県))
・一時期は打診があったが、現在はそうでもない。具体性があるかどうかでいえば、今治市のほうが上だと思われる。
【官邸 柳瀬秘書官】
・獣医学部新設の話は総理案件になっている。なんとか実現を、と考えているので、今回内閣府にも話を聞きに行ってもらった。
・こういった非公開の場でなく、ちゃんとした公開でのヒアリングを行い、「民」の評価を得る必要がある。そのためには魅力的な提案であること(を)示す必要がある。
・獣医師会の反対がある、という点については、これから新設する獣医学部は既存の学部と競合しない分野であることを主張するほうが良い。進路が競合するのではないか、という心配を払しょくするものができれば。
・役所としても厚生省・農水省は獣医学部の空白地帯である四国に学部ができることは、鳥インフル対策等の観点からも望ましいと思っているはず。文科省もいい大学ができるのであれば反対はしないだろう。
・ただし、正面をきるのは得策ではない。こういう特徴があり、これまでとはこういった点を差別化している、という情報をクリアにする必要がある。
・まずは企画書を。その後に応援団、こういうものを地域は望んでいた、という後押しをしてくれるところを味方につけること。四国全体の要望として出すのであればベスト。
・特区担当(内閣府)は調整をするところである。官邸にも内閣参事官として農水省と文科省から出向している者がいるので必要に応じて相談してはどうか。構造改革特区でやるか国家戦略特区でやるかはテクニカルな問題である。
・公開ヒアリングの日程を決めること、そしていい中身をつくることがマスト。(さきほど内閣府で藤原次長とも話をしたが、まずは国策として国家戦略特区で申請する、という話がでた(愛媛県))
・国家戦略特区のほうが、政治的に勢いがある。地方創生特区はあまり数が増やせないということもある。四国はまだないから、香川が打診中だったと思うが、申請する意味はあるだろう。
・確認だが、愛媛県・今治市の両首長がやる気である、ということで間違いないか。
→間違いない。県からは重要要望として毎年提出させていただいているし、今治市は土地の準備まで行っている。
・四国全体の要望としてはどうか。
→四国各県も公衆衛生に携わる者、公務員獣医は不足しているという共通認識がある。四国知事会でも、今治地域で、との文言はないが、要望としてあげている。
・そのスタンスであれば獣医師会の反対は要件ではないように思うが。
(懸案として、安倍総理が文科省からの宿題を返せていないという話があり、そのことを心配されていたと聞いたが(加計学園))
・その話は下村大臣のところにもっていったのか?
(百点満点の答えがでているわけではないが、その点については県・市からも説明してもらいたい(加計学園))
(昨年12月に専門教育課にはご説明に伺っている。獣医師会について一度説明はしているものの、それから面会すらできないといった状況であり、こちらとしてもなんとかしたいと思っているところである。(愛媛県))
(中央(獣医師会)からの引き留めが強いが、「うちに作るなら」という話があるのも事実(加計学園))
・それならば企画書をつくって特区担当者に説明するがてら下村大臣の耳にも入るようにすればよい。文科省でいうと高等教育局の吉田局長にしかるべきときに提案を。
・文科省からの宿題(獣医師会の賛同を得ること)については個別に対応するのではなく、企画書として全体を見られる形でつくるべき。
・文科省の中では求めたものに対応していない、という認識があり、県や市が行っているという認識とにずれがあるように思う。(角田参事官)
・状況は常に本省にも説明している。企画書ができれば農水省にも説明を。(青山参事官)
(特区関連は直接藤原次長に行ったのでいいか)
・構わない。とにかくいいものを作ること。
「首相と加計理事長が会食、大学設置の話」愛媛県新文書
2018年5月21日21時28分
学校法人「加計学園」の獣医学部新設を巡り、愛媛県が21日に国会に提出した、政府側との面会に関する新たな内部文書。学園の加計孝太郎理事長が2015年2月に安倍晋三首相と面会し、獣医学部設置の予定を説明したところ、安倍首相から「そういう新しい獣医大学の考えはいいね」とのコメントがあったという記述がある。
◇
報告
獣医師養成系大学の設置に係る加計学園関係者との打合せ会等について
27.3.
地域政策課
1 加計学園から、理事長と安倍首相との面談結果等について報告したいとの申出があり、3月3日、同学園関係者と県との間で打合せ会を行った。
2 加計学園からの報告等は、次のとおり。
①2/25に理事長が首相と面談(15分程度)。理事長から、獣医師養成系大学空白地帯の四国の今治市に設置予定の獣医学部では、国際水準の獣医学教育を目指すことなどを説明。首相からは「そういう新しい獣医大学の考えはいいね。」とのコメントあり。
また、柳瀬首相秘書官から、改めて資料を提出するよう指示があったので、早急に資料を調整し、提出する予定。
②下村文科大臣が一歩引いたスタンスになっており、県においても、官邸への働きかけを非公式で実施いただけないかとの要望があったが、政治的な動きは難しい旨回答。
③検討中の大学附置施設(高度総合検査センター等)の設置には多額の費用が必要であるが、施設設置に伴う国からの補助がない中、一私学では困難であるので、国の支援が可能となる方策の検討を含め、県・市の財政支援をお願いしたい。
なお、3月4日には、同学園と今治市長が面会し、ほぼ同内容の説明があった。
3 おって、3/3に開催された国家戦略特区諮問会議では、特区法改正案に盛り込む追加規制緩和案が決定されたが、新潟市の国家戦略特区(獣医学部設置に係る規制緩和)は、含まれていない。今後、26年度末までに出される構造改革特区提案(愛媛県・今治市)に対する回答と合わせて、国家戦略特区の結論も出される模様。
4 ついては、加計学園の具体的な大学構想が示されたことから、特区提案の動向を踏まえ、今後の対応方針について、今治市としっかりと協議を進めていきたい。
◇
報告
獣医師養成系大学の設置に係る今治市と加計学園との協議結果について
27.3.
地域政策課
1 今治市と加計学園関係者との獣医師養成系大学の設置に係る協議(3/15、同市役所で実施)結果概要について、次のとおり報告があった。
(1)柳瀬首相秘書官と加計学園の協議日程について(2/25の学園理事長と総理との面会を受け、同秘書官から資料提出の指示あり)
(学園)3/24(火)で最終調整中である。
(2)柳瀬首相秘書官への提出資料について
(学園)今後、資料の最終調整を行う。資料が出来次第、連絡する。
資料としては、①学園作成の概要版資料(アベノミクス支援プログラムの企画提案)、②県・市の資料、③参考資料として「海外の動き」、「特区提案の経緯」及び「全国の獣医大学分布図」などを添付予定。
(市)県・市作成資料(25年12月副知事と市長の文科省訪問時の資料)と学園作成の大学構想資料とを区分して提出願いたい。
26.12.17 東京圏国家戦略特別区域会議「成田市分科会」(医学部の新設を検討)における成田市及び国際医療福祉大学の資料を例に構成すること。(別紙p.3)
学園作成の概要版資料の表紙(別紙p.4)は、写真及び県と市のマークやキャッチフレーズは削除し、学園名を明記。
(3)大学構想について
(学園)日本獣医師会の反対意見から考えて、今回提案したレベルのものでなければ難しいと思う。
(市)今回の構想の実現に関しては非常に巨額の資金が必要とのことであるが、今治市としては、50億円の支援と用地の無償提供が限界である。その中で資金計画を練ってほしい。
また、県からも協力をいただけると思っているが、県としても厳しいとの話は受けている。《加計学園からの反応なし》
(学園)構想実現のために、愛媛大学との共同大学院の開設や愛媛県の研究機関との連携を検討しているので、協力願いたい。
(4)文部科学省の動向について
(学園)文科省から獣医学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議委員に対する意見照会を実施している模様。
2/25に学園理事長と総理との面会時の学園提供資料のうち、「新しい教育戦略」(別紙p.5-6)に記載の目指すべき大学の姿に関する部分を抜粋したアンケート形式の資料を示して、短期間での回答を求めている。アンケート結果は、柳瀬首相秘書官との面会時に、学園に対し、情報提供されるものと推測。
なお、委員からの評判は概(おおむ)ね良いとの情報を得ている。
2 ついては、引き続き、今治市と連携しながら、柳瀬首相秘書官に提出する資料確認や面会結果及び文科省の動向等について、情報収集に努めて参りたい。
(参考) 加計学園の直近の動向・今後の予定
2/25 理事長と安倍総理が面談
3/3 県との打合せ会
3/4 今治市長と面談
3/8 山本順三参議院議員を励ます会に出席した下村文科大臣と面談
3/15 今治市と協議
(市:企画財政部長、企画課長)
(学園:事務局長、次長、参事)
3/24又は3/26(調整中) 柳瀬首相秘書官に資料提出
◇
報告
獣医師養成系大学の設置に係る内閣府及び首相秘書官訪問について
27.3.
地域政策課
1 3/24(火)、首相官邸において、柳瀬首相秘書官らと加計学園関係者との間で、獣医師養成系大学の設置について協議した結果について、次のとおり今治市から報告があった。
《柳瀬首相秘書官の主なコメント》
・獣医師会の反対が強い。
・この反対を乗り越えるためには、地方創生特区の活用が考えられるので、県や今治市と一緒に内閣府の藤原地方創生推進室次長に相談されたい。
2 また、加計学園から内閣府の藤原次長との相談日程が4月2日11時30分に調整できたとの連絡があったと今治市から報告があった。
さらに、安倍総理と加計学園理事長が先日会食した際に、獣医師養成系大学の設置について地元の動きが鈍いとの話が出たとのことであり、同学園としては柳瀬首相秘書官に4月2日午後3時から説明したいので、県と今治市にも同行願いたいとの要請があったと今治市から連絡があった。
3 ついては、柳瀬首相秘書官に対し、県・今治市の獣医師系養成大学の設置に向けた取組状況を丁寧に説明するとともに、内閣府藤原次長から地方創生特区等について、情報収集をいたしたい。
(参考)加計学園の直近の動向・今後の予定
2/25 理事長と安倍総理が面談
3/3 県との打合せ会
3/4 今治市長と面談
3/8 山本順三参議院議員を励ます会に出席した下村文科大臣と面談
3/15 今治市と協議
3/24 柳瀬首相秘書官との面談